昨日、東京で行われたシンポジウムに参加してきました。
テーマは「オランダの認知症カフェに学ぶ」でした。
あらためて思ったのは、やはり滋賀の藤本先生・奥村さんがやっているもの忘れカフェがいかにきっちりやっているかを実感。
そして、その活動の基にはしっかりクライアントの声が中心にあり、それを着実に実行していること。
今回のシンポジウムでもNPO法人アラジンが行う支援活動も、言葉だけのクライアントセンタードケアではなく、また地域が重要、介護者支援が大切と唱えるだけでなく、着実に実行する事の凄さに感嘆を通り越し、自分がまだまだ全く何もできていないことに少し落ち込みました。
シンポジストの言葉の中にもたくさん学びがありました。
例えば、「介護者の想いと専門職が持つ想いとには違いがある」と介護を経験し現在はカフェでで支援活動をしている方の声が耳に残りました。
そのシンポジストは「それを埋める作業はどのようにして行ったらいいのか。専門職と介護者が語り合う場をこの先10年かけて作っていきたい」と…。
この話も、よく言われていること。
しかし、介護者の思いと専門職の考えていることのギャップがあることは言われているが、そのギャップを埋めようとしている私たち専門職は、介護者の本当のニーズ(フェルトニーズ)はただ聴けばわかるものなのだと思っていたのではないか。
「聴く」は御用聞きではなく、潜在する想いを表面化する作業の最大の武器なはずなのに、聴く事が耳だけの作業になっているような気がします。
言うなれば、コミュニケーションスキルを使い切っていない現状なのかもしれません。
専門職としての課題や高齢者ケアの持つ危うさを感じてきたシンポジウムでした。
さて、私たちは何をどう行動していこうか…。